【能登半島地震】着物を通じて石川を支援! 加賀友禅や能登上布など
2024年1月1日、最大震度7を記録する地震が石川県能登地方で発生。津波や土砂崩れ、建物の倒壊など、能登半島を中心に甚大な被害が発生しており、復旧にはまだまだ時間がかかると見られています。
こうしたなか、被害を受けた地域を支援する動きが出てきています。募金や寄付、ボランティアなどが代表的ですが、「着物」を通じてできることもあります。そこで今回は、着物を通じた石川県の支援についていくつかご紹介します。
購入や観光など、「着物」を通じて石川県を支援!
災害の復興には、長期的な支援が必要になってきます。被災地の状況が落ち着いたら、その地域の商品を買ったり、観光したりするのも一つの支援方法です。そこでここからは、石川県で生産されている着物に関連するアイテムや観光に関する情報についてご紹介します。
国指定の伝統工芸「加賀友禅」
「加賀友禅」は、国の伝統工芸に指定されている友禅で、金沢市を中心に作られています。草花を中心とした写実的な絵柄や、加賀五彩(藍・臙脂・黄土・草・古代紫)を基調とした配色などが特徴で、着物や帯、和装小物を始め、さまざまなアイテムに用いられています。
加賀友禅の制作には熟練した技術が必要ですが、金沢市内にある加賀友禅会館では、加賀友禅の手作り体験をすることが可能。30~40分ほどで、ハンカチまたはトートバックを作ることができるため、旅の思い出作りにもおすすめです。会館内では、加賀友禅を使った小物の販売なども行っているので、合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
日本五大上布の一つ「能登上布」
続いてご紹介するのは、石川県の無形文化財に指定されている「能登上布」です。皇室に献上されたこともある最高級の麻織物で、昭和初期には120軒以上が製造をしていましたが、現在は、羽咋市にある工房が唯一の織元となっています。
能登上布は、美しい絣模様が特徴の麻織物で、日本五大上布の一つにも数えられるほど。着物のほか、帯や小物、雑貨など、さまざまなアイテムに使用されています。今回の地震によって工房が被害を受けたようですが、被害を免れた機織り機を用いてすでに制作を始めているようです。
国の伝統工芸品に指定! 「牛首紬」と「加賀繍」
このほか、石川県を代表する伝統工芸である「牛首紬」や「加賀繍」を用いた着物や和装小物もぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。どちらも石川県を代表する伝統工芸であり、国指定の伝統工芸品でもあります。
牛首紬は、太い玉糸を使って織る独特な雰囲気のある織物で、釘抜紬と呼ばれるほど丈夫なのが特徴です。一方、加賀繍は、絹糸を使って縫い上げる独自の刺繍技術で、着物や帯を華やかに仕上げてくれます。
落ち着いたら「観光」で支援を!
被災地の状況が落ち着いたら、実際に観光に訪れるのもおすすめです。石川県に訪れ、その土地の食べ物を食べたり、お土産を買ったりすることは、一つの支援の形です。とくに金沢は、趣ある街並みが残っており、着物を着て観光するのにピッタリ。現地の着物レンタルショップなどを利用するのも良いでしょう。
また、今回の地震を受け、政府は「北陸応援割」を実施することを発表しています。宿泊料金が補助される予定で、早ければ3月にも開始すると見られています。気になる方は続報をチェックの上、利用してみてはいかがでしょうか。
できることから被災地域の支援を
現在着付け教室に通っている方やこれから着付けを習いたいと思っている方は、ぜひ初めての着物での旅に石川県を選んでみてはいかがでしょうか。その際は、能登上布など、石川県で生産されている着物や和小物を取り入れてみるのもおすすめです。
また、本記事では、石川県の支援について紹介しましたが、新潟県・富山県・福井県も今回の地震で被害を受けた地域です。被害が少なかった地域では、観光を呼び掛ける声も出てきているため、最新の情報を確認の上、被災地に迷惑がかからないようであれば、足を運んでみてはいかがでしょうか。