ずっと大切に使いたい!タンスに眠っている着物はリメイクしよう
親から受け継いだ着物やいただき物の訪問着、成人式の時に袖を通した振袖など、着ないけれどタンスに眠っている和装があるという方、多いのではないでしょうか。
「着る機会はないけれど、高かったから捨てるのは惜しい」
「愛着があるので売りたくない」
「着たいけれど着付けができない」
着物は高級なうえ、思い出も愛着もひとしお。着る機会がないからと言って手放すのは抵抗がありますよね。
着物はデリケートなので、しまったままでは虫の被害にあってしまう可能性もあります。
なかなか着る機会がない方におすすめなのが、着ない着物をリメイクするという方法です。着物をリメイクするのは、着ていない着物に命を吹きこむだけではなく、近年問題になっているゴミ問題の解決への一歩にも繋がります。
SDGs12「つくる責任、つかう責任」を実践
今、世界中で取り組んでいる国際目標、SDGsをご存知でしょうか。SDGs(持続可能な開発目標)とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことを言います。「貧困をなくそう」「飢饉をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」といった国際目標が17項目設定されており、その12番目の国際目標に「つくる責任・つかう責任」があります。
頻繁に耳にするようになった食品ロスやアパレルの大量生産、大量廃棄問題などは「つくる責任・つかう責任」に当てはまり、私たちの暮らしに密接に関わる問題です。消費者である私たちも、洋服を選ぶ際にSDGsに取り組んでいる企業やブランドの服を買う、古着を買う、着なくなった服をリサイクルすると言った選択をすることで、サステナブルな社会が実現するのではないでしょうか。
大切な着物をワンピースやバッグにリメイク
着物の生地は主に絹です。蚕の繭をていねいに紡いでできる上等な絹は、手触りが良く光沢があって保湿性や吸湿性、通気性にも優れています。絹は、着物はもちろんワンピースやバッグ、コサージュといった洋服やファッション雑貨にもぴったり。リメイクするのに最適な生地と言えるでしょう。
また着物は生地が優れているだけではなく、柄が美しい点も特徴的です。艶やかな柄からレトロな柄、古典的な模様まで実にさまざまです。シンプルなデザインのワンピースやバッグでも、着物の生地であれば個性的な一着にリメイクできますね。
デメリットは費用がそれなりにかかるという点。オーダー品のため、仕立て代だけでも3万円前後かかることがほとんどです。しかし費用はかかりますが、大切な着物が別のものになって甦るのは魅力的ですよね。着る機会がなさそうな着物は、思い切ってリメイクするのもアイデアのひとつです。
着付けを学んで、着物ライフを楽しもう
着物がタンスに眠っている理由のひとつに、自分で着付けができないというのがあります。着付けの出張サービスもありますが、交通費などを含むと1回で1万円前後かかることが多いため、頻繁に頼むのは躊躇してしまいますよね。
「お気に入りの着物をもっと着たい」「着物を日常的に着たい」という方は、思い切って着付けを習ってみてはいかがでしょうか?
着付けを身に付ければ、出張サービスや美容室にお願いしなくても、好きなときに自分で着物を着られるようになります。
大切な着物を着る機会が増えるだけではなく、所作や立ち振る舞いも美しくなり、まさにいいこと尽くし◎着付け教室では、基本的な着付けに加えて着崩れしにくく苦しくならない着方を学べることもあるので、長時間の着用でも安心です。自分になじむ着付けができれば、着物はぐっと身近なものになりますね。
お気に入りの着物は、着付けを学んで長く着るのが一番おすすめです◎自分には似合わなくなった、虫食いにあってしまったという着物はリメイクでワンピースやバッグなどに蘇らせて、日常使いしてみるのはいかがでしょうか?
大切な着物は、さまざまな方法で長く愛用したいですね。